河原乞食

先日行った河原をもう少し下流方面に行くと、
自然保護地区になっている場所がある。
その辺りは木や草が手付かずになっているので、
なんだかジャングルのような場所だ。
(さらにそこから行くとキジもいる)

そのジャングルを歩いてきた。

去年、
台風の影響で川が氾濫した時になぎ倒された木々がそのままの状態で残っていた。
根っこが剥き出しになっている。
もうこの木に葉っぱは生えてこないな・・・などと思っていると、
焚き火の匂いと、かすかにAMラジオ(TBSだった)の音が俺の元に届いた。

「ん・・・?」

どこからそれが流れてくるのかと探してみると、
俺のいる場所に比べ、少しばかり小高くなっている茂みの中からやって来るようだ。
気になったのでそこへ近づいてみたところ、
茂みの中に囲いを作り、ブルーシートを張って誰かが住んでいた。
AMラジオを聴きながら火を使って何か作業している。

俺はそのホームレスに話しかけることなく、そこから離れた。
ホームレスが居た近くにはまだ葉の付いてない比較的大きな木が立っており、
その枝には名前のわからない鳥が数十羽とまっていた。

俺は帰ることにした。

立ち去り際、後方から何羽かの鳥の鳴き声が聞こえてきた。
それはなかなか良い鳴き声で、重複したリズムを出していた。
鳥たちが意思をもってポリフォニーを奏でているかの様にも感じた。

ジャングルを抜け出す手前で、咲きかけのタンポポをみつけたので写真に撮った。

 sakikake-no-tanpopo.JPG