坂の多い土地
自転車で走行中ギアを変えると、途端にケーブルが「バシッ」という音と共にはじけ、
中のワイヤーが剥き出しになり、ギアが全く利かなくなってしまった。
俺は自宅から半径20Km程の距離なら自転車で移動する事が多い。
うちの方は勾配のきつい坂が非常に多く、今日も坂を何度も越してここまで来ている。
おまけに一升瓶を2つと他色々な缶詰や食品を入れたリュックを背負っている。
今日は自宅から離れた所に買出しに来ていたのだ。
帰り道には下り坂もあるが、長い坂を上らなければならない。
その中でも特に勾配のきつい坂がある。
1番軽いギアを使って上っても相当キツいのに、
ギアは重目の設定のまま壊れてしまっている。
近々埼玉県までサイクリングに行く予定だし、
自転車を降りずにトレーニング代わりでこの「激坂」を上りきってみた。
とてもしんどい。
普段ギアを使い分ける走行をしているので、
固定のギア(しかも重い)でこの長い激坂を上るのはこんなに厳しいものか、と
早々に思った。
こうなったら必殺「立ちこぎ」しかない。
体の中心は揺らさず、自転車は左右に大きく振って激坂を上っていく。
激坂は途中で一旦緩やかになり「あー、よかった~」と安心させておいて
「残りはどのくらいかな~」と見上げると、
そこから更なる超勾配の上りが続くという精神的にキツいものだ。
俺は坂の頂上を見るのはやめた。
こういう時は自分の少し前を見てモクモクとこぎ続ける方が楽だ。
そうこうするうちに頂上に着いた。
そこからは下り坂で快適だった。
そのまま近所の大きな川を見に行った。
早朝まで近年稀な大雨と雷が続いたから大変な事になってるのではないか、と
気になっていたからだ。
でも自分が思っていたほど大事にはなっていなかった。
それでも「ゴッー」という大雨の後の川の音が辺りに轟いていた。
しばらく川の音を聴いていると対岸の空から稲光がしてきた。
家に帰ることにした。
LIVE071213
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