夕暮れのまんなかに居る奴
一昨日、ギターを引っ張り出し何故だか真っ先に浅川マキの「夕暮れのまんなか」をつま弾き、メロディの流れからこれまた何故かショパンの葬送行進曲を弾いた。
昨日、目が覚めると家人からそのマキさんが亡くなったと聞く。
「夕暮れのまんなか」という曲はLP収録のものより近年コンサートで聴いたヴァージョンの方が自分は好きで、渋谷毅氏のまさしく夕焼けの音をした(自分は濃いオレンジ色が見えた)鍵盤で歌うマキさんにはズシーンときた。
山内テツの作詞だが、この曲は酒や他諸々に非常にハマってしまった事がある人だったら一様にグッとくるのではないか、と思う。(直接酒の事を歌ってはいないけれど)
テツさん本人にも以前Damo Suzuki’s Networkで共演した際、本番前の楽屋で2人して日本酒二升飲みながらマキさんの歌うこの曲は特に好きだと話した事があった。
そのマキさんから以前うちに電話を頂いた事もあった。
生憎、自分は留守で家人が電話に出たが話が盛り上がり3,4時間の長話になったそうだ。後日、自分がマキさんに電話をかけなおした際には6時間程の長話になった。
その日自分はライブがあったのだけれど、リハなど結局すっ飛ばしてしまった。
(電話が込み入った内容になりどうしても途中で切れなかった)
マキさんは自分と一緒に演りたいと思っていてくれたみたいだけれど(自分も勿論演りたかった)、色々しがらみもあって結局実現しなかった。
浅川マキを初めて聴いたのは80年代、自分が高校生の時一緒にバンドをやっていた
年上のベーシストが勤めていた荻窪の有線放送会社でだった。
曲は古い歌謡曲の様だけどロバート・ジョンソンやマディ・ウォーターズ等とも何故か通ずるグッとくる歌手だなぁと思い、それ以降ファンになった。
「かもめ」「ちっちゃな時から」「あんな女ははじめてのブルース」「今夜はおしまい」
「港の彼岸花」、、、沢山の名曲があるけれど今世紀になってから自分の頭の中で良く鳴っているのは「それはスポットライトではない」「夕暮れのまんなか」そして「アメリカの夜」だ(この曲は聴き終えると妙に切なくなり何回もリピートしてしまう)。
その「アメリカの夜」、以前電話口でマキさんに歌ってもらった事がある。
あれは忘れられない。

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